菅野智之の3年連続6度目の開幕戦登板(昨秋時点で決定済み)は、いまだ先送りになっている。それでもエースの状態はすこぶる良く、調整は順調そのものだ。
緊急事態宣言が発令され、ジャイアンツ球場での個人調整が続く中、4月20日には投球練習を受けたブルペン捕手が「ものすごい球だった。今日が試合なら完全試合をしていたと思う」とうなる仕上がりを披露。その後も状態を上げ、「いつ開幕と言われてもいいように、考えながらブルペンには入っています。そろそろ上げていかないといけない」と、気を引き締め直している。
リーグ連覇と、腰痛に苦しんで一、二軍を往復した昨季へのリベンジ(11勝6敗)を誓うペナントレースに向けて調整を続ける一方、社会貢献にも積極的だ。4月24日に
原辰徳監督、
阿部慎之助二軍監督、
坂本勇人主将、
丸佳浩とともに医療支援として東京都に1000万円ずつ、計5000万円を寄付した。菅野も「厳しい状況の医療現場のために、少しでも力になっていきたいと思っています。皆さんもぜひ支援の輪に加わってください」とビデオメッセージで呼びかけた。
また、高校野球のほか小・中学生の公式戦の機会も奪われている現状に「(子どもたちは)つらい思いをしている。力になってあげたい」と、コロナ禍が終息して大会が開催できるようになった際に「優勝した子にサインのプレゼントなどを企画してあげたり、何とか協力してあげたい」とのプランも描く。
“球界のエース”としての責任も胸に、菅野は今できる最善を尽くす。
写真=読売巨人軍提供