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西武・内海哲也 心の底から待ち望む“ライオンズ・デビュー”/このままでは終われない

 

一軍復帰へ着実にステップを踏む内海


 初の移籍を経験した昨年、新天地で過ごした初めてのシーズンは「苦しさしかなかった」という内海哲也。開幕を前に左浅指屈筋肉離れのため離脱し、シーズン中も回復と再発を繰り返してプロ入り初の一軍登板なしの苦渋を味わった。さらに自ら志願して参加した秋季教育リーグでの登板で再び左前腕を痛め、オフに筋腱修復手術を決断。募る危機感の中、今季を「勝負の年」と位置付ける。

 昨年までとは違い、自主トレも「自分のことだけに集中できる」と後輩を連れず、自分一人で行った。術後のリハビリ、トレーニング、春季キャンプと、慎重かつ綿密にステップ踏み3月19日には練習試合として行われたDeNAとの二軍戦で約5カ月ぶりのマウンドに上がった。その内容は1イニングを内野ゴロ3つの三者凡退と、ほぼ完璧と言えるものだった。

 その後、活動自粛のため自主練習の日々が続いているが、完全復活への手応えは着実に感じられている。4月16日に球団から発信された自主練習の様子でも、「ある程度、頭の中でプランはできています。体もしっかり動いているし、すぐにピッチングに入っていけると思う。開幕のメドが立ったらブルペンに入って投球練習を始めたい」とコメントしており、一軍マウンドへの青写真をはっきりと思い描けているようだ。

 従来どおり開幕していたら間に合わなかったが、延期されたことで開幕先発ローテーション入りの可能性も十分ある。「今年はライオンズのユニフォームを着てメットライフドームのマウンドに立ちたい」。本人はもちろん、ファンもまた、背番号27の“ライオンズ・デビュー”を心の底から待ち望んでいる。

写真=BBM
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