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オリックス・T−岡田 闘志みなぎらせる“浪速の轟砲”/生え抜きの輝き

 

故障もあった昨季は一軍定着以降、キャリア最少の成績に。背番号55の復活をファンもチームも待っている


 看板プレーヤーが、また立ち上がる。復活に燃えるT-岡田が鼻息荒く開幕を待っている。

 昨季は腰痛などもあり、打撃不振に。出場わずか20試合にとどまり、打率.120、1本塁打、2打点と思うような成績を残すことができず、不本意なシーズンに終わった。昨季で3年契約が終了。年俸は1億5000万円から、減額制限いっぱいの6000万円ダウン。9000万円プラス出来高(金額は推定)で新たに3年契約を結んだ。

 悔しさを糧に──。10年に本塁打王を獲得した打撃力を武器に今季、奮起するしかない。

 チームの課題は「得点力向上」だ。昨季のチーム打率.242、544得点はいずれもリーグ最下位。起爆剤として、メジャー通算282本塁打を誇るジョーンズを獲得した。ただ、T―岡田が「主軸」へと復活すれば、チームの課題が解消されるのは間違いない。

 オフにはプエルトリコでのウインター・リーグに志願して参加。異国の地で必死にもがき続けた。帰国翌日には球団施設で体を動かし、キャッチボールやマシン打撃を行って「休んでいる暇はない。いかに(練習施設が)恵まれているか」と環境にも感謝しながら、オフの間も闘志をたぎらせた。

 プエルトリコでの収穫は「両目」で見ることだと言い「意識するとボールの見え方が変わる。顔の向きも変わって、ポイントを引っ張ってこれるようになって、感覚もよくなった」と充実感を漂わせる。

「向こう(プエルトリコ)の監督に『自信を持てば絶対に打てるから』と言われ、楽な気持ちになれました」

 異国で鍛えたメンタルで今季、完全復活を遂げる。

 目標は「すべての試合に出る。そこを最低限の目標にして(打撃部門では)キャリアハイを目指す」。“浪速の轟砲”の完全復活がチームに勢いを与える。

写真=BBM
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