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巨人・亀井善行外野手 入団16年目、チームの兄貴分/生え抜きの輝き

 

調整を続ける巨人亀井善行


 チームの兄貴分として欠かせない存在となったのは、巨人一筋16年目の亀井善行だ。

 二軍監督に就任した阿部慎之助が昨季限りで現役を引退し、中島宏之と並び野手最年長(生え抜きでは球団最年長)となった。それでも昨季、打率.284、13本塁打、55打点をマークしてリーグ優勝を支えたように、衰えなど微塵も感じさせない。

 2005年に中大からドラフト4巡目で巨人に入団。WBCにも出場し、世界一メンバーとなった09年に134試合、打率.290、25本塁打、71打点で“ブレーク”して以降はたび重なる故障に泣かされ、レギュラーに定着できない時期が続いた。それでも17年からは3年連続で100試合以上に出場。数字に表れない勝負強い活躍も多く、30歳も後半を迎えた今、第2の全盛期を迎えているといってもいい。

 新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が遅れた今年も、その若々しさは健在だ。個人調整期間にはブルペンへ足を踏み入れ、菅野智之らも見つめる前でカーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜ、投手さながらの投球を披露している。

 実は高校時代、大阪の上宮太子高1期生として00年春のセンバツにエースとして出場(中大で野手転向)。現在も日常的に遠投などで強肩をキープしており、今回の投げ込みもその一環。打撃練習もこなし、“二刀流調整”で周囲を驚かせたベテランは「いつでもシーズンに入っていける状態」と頼もしい。

 2月23日の楽天戦(那覇)では初回先頭打者アーチを放つなど順調に仕上がりを見せていた。開幕日は未定だが、今年もベテランが最前線でチームを引っ張る。

写真=読売巨人軍提供
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