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楽天・小深田大翔 機動力野球の申し子/二番打者は任せろ!

 

スピードを生かしたい


 6月2日に行われたDeNAとの練習試合(横浜)。一軍は3月15日の巨人とのオープン戦(東京ドーム)以来、約2カ月半ぶりの対外試合となった。シーズン開幕に向けての貴重な初戦で、三木監督が二番で起用したのはドラフト1位ルーキーの小深田大翔だった。

 今季から指揮を執る三木監督が目指すのは、機動力を生かしたスモールベースボール。二番打者はあらゆる役割を求められる。進塁打を打て、小技やつなぎができる。仮にアウトになったとしても、投手に球数を投げさせる。ときにはセーフティーバントの構えをして投手にスタートを切らせ、体力を消耗させる……。相手投手に嫌がられる存在が理想だ。

 そのミッションを遂行させようと考えた場合、小深田は期待のできる1人だ。オープン戦は14試合に出場し打率は.227とやや物足りない数字だった。ただ初めてプロとしてオープン戦を戦い、精神的な疲労も蓄積する中で、光るものも見せた。49打席で三振は5つ。4四球を選び出塁率は.286をマークした。やや短めにバットを持ち、追い込まれてからもしぶとく食らいつく姿が印象的だった。

 何よりも魅力なのは50メートル走5秒9の俊足。オープン戦で3盗塁を記録したルーキーは、途中出場したDeNAとの練習試合では7回に二盗を成功させた。スピードを優先したラインアップを組むのであれば「一番・茂木、二番・小深田」は選択肢に入る。

「積極的に盗塁を決めていきたいですし、走るだけではなくて走攻守の3拍子が高いレベルでそろった選手になりたい」。茂木との俊足コンビで、初回からかき回す。

写真=BBM
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