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広島・菊池涼介内野手 気持ちも新たに熟練の技を見せる/二番打者は任せろ!

 


 広島の二番打者と言えば「菊池涼介」の名が真っ先に挙げられる。今季の紅白戦やオープン戦、練習試合でも、ほぼ全試合で「二番」には菊池涼の名前があった。リーグ3連覇を支えた一番・田中広との“タナ・キク”コンビは健在で、この布陣で開幕を迎える可能性もある。

 つなぎ役の二番打者に徹してきた。2012年の入団から8年間で1047試合に出場。そのうち959試合が「二番」での先発出場だった。菊池涼と言えば抜群の守備範囲と技術を誇る守備が持ち味の一つではあるが、打撃でも縁の下の力持ちとして貢献してきた。積み重ねてきた犠打は「278」。通算300犠打まで残り22に迫っている。器用な技術に加えてパンチ力も兼ね備えており、通算100本塁打まで残り15本と今季中の大台到達も視野に入っている。

 開幕延期で試合がない日々が続いた中でも、徹底して「右打ち」の練習を行っていた。フリー打撃でほぼすべてを右側に打つ練習の日もあったほどだ。朝山打撃コーチは「右に打とうという意識がしっかり芽生えている」と目を細める。攻撃型布陣として新助っ人のピレラが二番に入るプランもあり、その場合は菊池涼が七番あたりに入る可能性もある。「七番でのびのび打たせるのも一つ」と同コーチは言うが、やはり基本は二番だ。

 昨オフにはポスティングシステムで大リーグ移籍を目指していたが、チーム残留を決意した。「本当に悔いのないようにやるにはカープでやるのが一番だという選択だった。また新たな気持ちで、挑戦者として、戦い抜いていきたい」。今年3月に30歳を迎えた。相手に脅威を与える「広島の背番号33」が二番に座り、今季もセ界をかき回す存在となりそうだ。

写真=BBM
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