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巨人・坂本勇人内野手 開幕はどうなる?/二番打者は任せろ!

 

6月16日、ジャイアンツ球場での楽天との二軍練習試合で実戦復帰した巨人坂本勇人


 笑顔のキャプテン・坂本勇人が帰ってきた。

 6月16日の二軍練習試合・楽天戦(ジャイアンツ球場)で14日ぶりに実戦復帰。「一番・DH」で先発出場すると、2回二死二塁で回ってきた第2打席ではセンター前に適時打を放ち、「久しぶりの実戦でヒットが出るとうれしいですね」と明るい笑顔を見せた。

 6月3日、坂本は大城卓三とともに新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定を受けた。無症状感染だった。都内の医療機関に入院。厚生労働省が無症状の陽性判定者(坂本、大城は回復したことを示すIgG抗体も検出)の退院基準を従来の14日間から、陽性判定を受けた献体の採取日から10日間とする基準の緩和を決定したこともあり、12日夜に退院、13日から練習に復帰していた。

 昨季、40本塁打を放ってセ・リーグのMVPに輝いた坂本は、今季も“恐怖の二番”として打線を支えることを期待されている。昨年、原辰徳監督が指揮官に復帰し、リーグV奪回への秘策として打ち出したのが「強打の二番」だった。広島から加わった丸佳浩を二番、坂本を三番に配するパターンも試すこともあったが、シーズンでは二番・坂本が定着。本人も「最近はメジャーでも二番にいい打者が入っていて、イメージは変わってきている。もしやるなら楽しみ」と話していたとおり、新たな打順で好成績を残した。

 自己最多を更新した40本塁打のうち、34本は二番として記録したもの。これは2002年に二岡智宏(現三軍コーチ)が記録した21本を大きく上回る新記録だった。坂本は昨季、自己最多の123三振をマークしたことからも分かるように「練習から強く遠く飛ばすことを意識しています。当てに行くようなスイングはいや」とフルスイングを徹底した。犠打は3度しかなく、これまで俊足巧打や小技が武器の打者が座ることが多かった巨人の二番像を大きく変えた。

 今季の実戦でも二番として起用されてきた坂本。原監督は「自分の中でゴーサインが非常に重要だと思います。こちらも焦らせることなく、しっかりと調整して戻ってくるように伝えています」と慎重な構えを見せており、19日の開幕戦に向けては無理をさせない方針。復帰時期が注目されるが、“最強二番”なくして、セ王者の強力打線は完成しない。

写真=小山真司
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