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オリックス・若月健矢 打撃向上に手応えあり!/待ち焦がれた「6.19」

 

開幕3試合で計3安打。ファウルで粘る打席もあるなど、今季はバットでも存在感を示す


 虎視眈々と準備を整えた。選手会長も務める若月健矢が、待ちこがれた開幕に向けて状態を上げている。

 3月8日の日本ハムとのオープン戦(京セラドーム)で、右太もも裏に張りを感じて途中交代し「右ハムストリングスの筋膜炎」と診断されていた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため開幕延期が幸いし、現在は右太ももの状態は良好。「焦らずに治療ができた。今は強くバットが振れています」と笑顔でうなずく。

 選手会長も務める扇の要は、昨季キャリアハイとなる138試合に出場も、打撃面では振るわず打率.178、1本塁打、21打点に終わった。それだけに「大幅に(打撃成績を)上げないといけない。大幅アップ。全部、全部です」と打撃強化に着手。定評あるリードと昨季、盗塁阻止率リーグ1位の強肩が武器の捕手だが、自主練習期間は「打撃力向上」の目標で、大阪・舞洲の球団施設で打ち込んだ。その成果が顕著に表れてきた。

 改良した打撃フォームに手応えがある。「昨年は低め(のボール球)に手を出してしまうことが多くて。なるべく振らないようにと考えて今のフォームになりました」。右足に体重を乗せ、ボールを呼び込んだポイントではじき返す。「後藤(光尊・打撃)コーチが(練習から)見てくれて『いくら三振してもいいから当てにいくな』と。気持ちの面も大きいかなと思います」。力強い打球を放つ心得は、技術面だけでなく、思い切りの良さにもあった。

 西村徳文監督も進化した打撃力を褒めている。

「すごく振れている。状態はすごくいい。(試合の)最後まで出てもらわないといけない捕手。昨年は代打を送らなければいけなかったけど、率が上がれば(途中で)代わることも少なくなる」

 今季は正捕手として最終回までホームを守り続けていく。

写真=BBM
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