試合数が120に減ったとはいえ、6連戦が続く過密日程。しかも実戦不足から、先発がいきなり完投するのは難しいというのが定石。リリーフ陣が例年よりも大きな役割を担う可能性があり、又吉克樹に期待がかかる。
先発が早期降板したら出番だ。6月2日からの練習試合では3試合に登板。いずれもイニングをまたぎながら、無失点だった。1点リードの展開で、ピンチを断った6月10日の
ロッテ戦後には、与田監督は「ずっと良い状態を続けている。中盤からの登板というのは多くなってくると思う」と高評価した。
2014年から17年にかけて4年連続で50試合以上に登板。JAPANのユニホームに袖を通したほどの実績を持つ。しかし、ここ2年は満足いく成績を残したとはいえない。昨年は先発転向したが、結果を残せず、シーズン途中に中継ぎに戻っていた。このままではいけない。期するものがあった。
フォームを修正した。昨年まではセットポジションの構えから投球動作に入り、顔の前付近にグラブと右手を上げ、一度グラブを右手で叩いてから投げていた。それを止めた。
「無駄な動きを減らしたいっていうのが一番なのと、より動きをスムーズにしたくて変えました」。流れるような一連の投球動作に変更。手応えは「2月からの結果と数値を見てもらえれば分かります」と言う。オープン戦、練習試合、いずれも無失点が実際に手応えを伝えている。
「まずはケガしないこと。120試合の中で何試合投げられるか分かりませんが、求められたところでしっかり頑張るだけです」。今年で30歳。勝負の7年目。まばゆいほどに再び光り輝いてみせる。
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