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中日・武田健吾 オリックスから移籍2年目の26歳/守備で魅せる!

 


 6月21日のヤクルト戦(神宮)で零封勝ちし、最後にAクラスに入った2012年以来、8年ぶりとなる開幕カード勝ち越しを果たした中日。ウイニングボールをつかみ捕ったのは8回から守備固めで出場していた武田健吾だった。

「彼は練習試合から正面の打球の強さはすごく見せてくれていた。頭で考えてできるようなプレーじゃなく、瞬間の判断で思い切ったプレー。ほんとに助かった」

 与田監督がそう称えたプレーは3点リードの9回、二死二塁で飛び出した。塩見の左翼前への当たりにダイブし、地面ぎりぎりで好捕。最後は一回転しても離さない。ヤクルト・高津監督のリクエストでも判定は覆らずにゲームセット。エアタッチでチームメートと喜び合った陰の殊勲者はこう胸を張った。

「風、グラウンドの特徴、打者の特徴。考えられることはしっかり考えていつも準備しています。攻める気持ちで守れていたので捕れたと思います。いつも厳しいノックを打ってくれる英智コーチのおかげです」

 オリックスから移籍2年目の26歳は外野ならどこでも守れるのが強み。開幕前、6月11日の練習試合・ロッテ戦(ZOZOマリン)では下半身の張りで欠場した大島に代わって入った中堅で右中間の深い打球に追いつき、「完全に抜けたように見えたけど、やっぱり彼の守備力は非常に高い」と指揮官をうならせた。

 今季は春季キャンプから打撃でもアピールを続けており、コロナ禍の自主練習期間中も状態の維持を心掛けた。練習試合では外野だけでなく一塁の守備にも就き、起用の幅を広げつつある。「打席でも守備でも試合に出たらどんどんアピールしていきたいです」。今、旬な一人だ。

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