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日本ハム・清水優心捕手 勝負のシーズン!正捕手の座は渡さない/守備で魅せる!

 

強肩も清水の大きな武器だ


 その正確無比な送球が、大勝への導線となった。開幕カード3戦目、6月21日の西武戦(メットライフドーム)の2回。1点を先制した直後の守りで、清水優心が守りで魅せた。先頭の外崎に出塁を許した場面。昨季まで3年連続で20盗塁以上をマークしている男の二盗を阻止した。ムダな動作がなく、捕球から送球動作への移動もスムーズ。カバーに入った渡邉にタッチのしやすい位置へのストライク送球でピンチの芽を摘んだ。

 定評あるインサイドワークも磨きがかかってきた。同戦の2点リードで迎えた5回二死一、二塁。前日3安打で、この日も4回までに2安打を放っていた栗山を迎えた。左腕の堀に要求したのはすべて外角球で最後は低めに沈むスライダーで空振り三振に仕留めた。清水がスタメンマスクだった20日からの2試合で、栗山には7打数6安打1四球。打ち取ったのはこの打席だけ。少しでも内角よりの投球は安打にされていただけに、徹底した外角攻めで最大の要所を抑えて試合も12対2で大勝。終わってみればマスクをかぶった2試合ともチームを勝利に導いた。

 強いスイングで長打力もある清水は打撃のイメージも強いが、強肩やリード面でも着実に進化を見せている。昨季は腰の手術で出遅れ、今春も右ヒジを痛めたが、開幕延期の恩恵を受けて間に合わせた。3連戦で2度の盗塁阻止で、コンディションが万全であることも証明できた。

 体調の不安がなくなったことで、プレー全体に安定感も出てきていることは、チームにとっても明るい材料。左打ちの宇佐見とともに捕手陣を引っ張る存在であり、次代のチームリーダーの呼び声も高い24歳が扇の要として存在感を増している。

写真=BBM
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