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日本ハム・石井一成内野手 本領発揮はこれから!得点力アップのキーマンへ/下位打線で光る

 

レギュラー奪取が期待される石井


 入団4年目で初めて「開幕ショート」の座をつかみ取った石井一成。だが、期待されていた打撃では苦しいスタートとなった。6月19日の西武との開幕戦(メットライフドーム)から10試合を終えた段階で21打数3安打、打率.143、四球は0個で積極的に打ちに行く姿勢の中で三振数は2個と少ない。いい当たりもあるが、結果につながっていない現状だ。任されている打順は七、八、九番。下位打線からチャンスメークできていないことで打線全体の迫力も欠いている。

 こんな成績で終わるような選手ではない。ツボにはまれば長打も打てる意外性のある打撃が魅力。昨秋のキャンプでは小笠原コーチからも手取り足取りの指導を受けた。オフの間も教わったことを大切にしながら自主トレを続け、今春は確実性も増した打撃を披露していた。実際にオープン戦での打率は.324をマークしていた。

 そのまま予定どおりの開幕を迎えていたら別の結果になっていたかもしれないが、現実は甘くない。新型コロナの感染拡大の影響で約3カ月遅れの開幕時には、調子は下降線の状況。直前の練習試合も9試合に出場して25打数5安打で打率.200。小笠原コーチから意識付けされ、結果を出していた下半身の粘りをベースにした打撃を体現できていない。

 一方の守備面では開幕10試合は無失策と好スタートできたが、打撃は浮上のきっかけをつかめない日々が続いている。ただ、三振数の少なさはコンタクト率が上がっている何よりの証拠。歯車がかみ合えば、ヒットは自然と増えてくるはずだ。上位打線に実力者がそろう日本ハムだけに、石井らの下位打線が出塁してチャンスメークできるかが得点力アップのカギを握る。

写真=BBM
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