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ヤクルト・西浦直亨 勝負強さを発揮中!/スタートダッシュに成功

 


 この男に回せば、何かが起きる。そんな期待をさせるのが、西浦直亨だ。7年目の今季は開幕直前に上半身のコンディション不良で離脱したが、6月21日に一軍復帰。同25日の阪神戦(神宮)では、1点を追う9回二死一、二塁から代打で登場すると、左中間席へ劇的なサヨナラ3ラン。球団では2010年の川本良平以来、10年ぶり5人目となる代打逆転サヨナラ本塁打となった。

 7月も好調を維持する。7月2日の広島戦(神宮)では4回に左中間席へ3号2ラン、7回にも4号ソロ。ともに同点弾となり、同戦の9回サヨナラ勝利につなげた。15日時点で打率.222ながら、セ・リーグ3位タイの5本塁打で15打点を記録。昨季、不運な故障で44試合の出場にとどまった悔しさをぶつけるかの如く打ちまくっている。

 新たな重責担う。今季から20歳の若き大砲・村上宗隆が四番に座る。だからこそ、そのあとを打つ五番打者の役割が重要だ。7月に入ってからその座を守る西浦は「変に意識し過ぎてもダメだと思うので、つなぐところはつなぐ、かえすことろはかえすと割り切っていこうと思っている」と柔軟に仕事を全うする覚悟だ。

 高津臣吾監督が「(山田)哲人、青木(宣親)、村上の後を打つ選手がごく大事なんですけど、十分な仕事をしてくれている」と太鼓判を押せば、オフの自主トレーニングをともに行う主将・青木も「技術が上がりましたよね。苦しいときに西浦に回ると、何かしてくれるという期待がびしびし伝わってくる。これだけ続くというのは、それだけの実力がある」と称えた。

 自身のことを「アピールしていかないといけない立場」と評する西浦。貪欲な姿勢で、これからもチームを勝利に導く。

写真=BBM
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