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巨人・R.デラロサ 帰りが待たれるクローザー/離脱者たちの現状

 

開幕からまずまず安定した投球を見せていた巨人のR.デラロサだったが……


 宮本和知投手チーフコーチがある日の練習後にこぼした「デラ(の離脱)が痛い」の言葉が、その存在の大きさを物語る。巨人のブルペンはクローザーのR.デラロサを欠き、中継ぎ陣の総力を結集してその穴を補うことを余儀なくされている。

 7月6日、開幕から絶対的な抑えとして起用されてきたデラロサが、左ワキ腹肉離れで出場選手登録を抹消された。その前日5日の中日戦(東京ドーム)の9回に登板した際、先頭のビシエドに本塁打を許し、腰、ワキ付近の違和感を訴えて緊急降板。宮本コーチは「筋肉の硬さみたいなのがあるみたい」と軽症と見ていたが、病院で検査した結果、肉離れであることが判明した。すでに離脱から3週間が過ぎており、復帰時期も定かではなく、長期離脱を覚悟しなければならない状況だ。

「一生懸命、自分がやるべきことに全力を尽くす」と熱い思いを胸に2年目の今季を迎えた助っ人右腕は、6試合に登板し、防御率1.80で4セーブの安定感を見せていた。新型コロナウイルス感染拡大でイレギュラーにシーズンが開幕しただけに、原辰徳監督は「急ピッチに仕上げてきている(ことが原因)というところもあるかもしれないな」と残念がった。

 デラロサの抹消後、首脳陣は当初、16年にはセーブ王にも輝いたこともある澤村拓一を代役に指名したが、安定感に欠く投球が続いたため、中川皓太高木京介の左腕コンビ、故障から復帰した37歳の大竹寛らを加え、流動的に9回を任せる方針を掲げた。それでも今季は過密日程で、ブルペンの負担増は避けられそうもない。デラロサの帰りが待たれる。

写真=BBM
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