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楽天・銀次 得意な時期に本領発揮を/夏男の季節

 

暑さとともに調子を上げる


 毎年7、8月になると一気に調子を上げる。「東北の夏男」といったら、やはり銀次の名前を挙げたくなる。

 5月下旬に左腓骨を骨折した2015年を除くと、16〜19年までの過去4シーズン、夏に圧巻の成績を残している。16年7月の月間打率は.361。17年7月は打率.364。18年7月は打率.320、19年8月は打率.346。いずれも、そのシーズンにおける自身の「最高月間打率」となっている。

 以前、その理由を本人に聞くと「気温が上がると汗もかきやすくなる。体が動くから、しっかりバットも振れる」との答えが返ってきた。夏場になると調子が上がることは認めた上で、こうも語っていた。「夏だけじゃなく、シーズンを通して打てるようにしたい」。目標でもある初の首位打者獲得へ、調子の波を少なくしたいと意気込んでいた。

 昨季はリーグ4位の.304をマークした巧打者だが、今季は不振にあえいでいる。6月の月間打率は.179。どこか淡泊なバッティングが多く見受けられる。

 昨季までなら、それでも試合には出続けられただろう。ただ、今季はそうもいかない。和製大砲として期待され続けてきた内田が、覚醒しつつあるからだ。

 相手先発との兼ね合いもあるとはいえ、7月21日からのオリックスとの6連戦(楽天生命パーク)では、一塁手として内田が5試合に先発。銀次が先発起用されたのは1試合しかなかった。

 もちろん、このまま内田にポジションを譲り渡すつもりはない。ファンを熱くするのはこれから。銀次の夏が、今年もやって来る。

写真=BBM
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