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オリックス・吉田正尚 集中力アップで好結果に導く/夏男の季節

 

リーグ打率3位の.338とハイアベレージを残している吉田正尚。チームは最下位に沈む中、背番号34のバットで8月反攻としたい


 勢いが止まらない。吉田正尚が7月に打率.358、7本塁打、19打点と大暴れだ。

 7月26日の楽天戦(楽天生命パーク)では今季初となる逆方向、左翼席への本塁打。5回に7号ソロを放ち、「外のストレートを逆らわずにしっかりと捉えることができました」と笑顔で話した。同試合を含む21日〜26日の楽天6連戦では20打数10安打の打率5割で、6試合で10四球を選ぶなど、驚異的な数字を残した。

 同22日の楽天戦(楽天生命パーク)では、開幕から29試合目で今季初めて四番に座った。「走者がいなければ好機をつくる、チャンスで回ってくれば走者を返す。やることは変わらない」。昨年7月17日の楽天戦以来、約1年ぶりの四番起用にバットで応え、勝利に導いた。

 7月4日の西武戦(メットライフ)ではリベンジ成功弾も放った。西武のサウスポー・小川龍也とは、4日連続で対戦。四球、二ゴロ、投ゴロ併殺と打ち取られていたが1球で仕留め、苦い残像も振り払った。

「相手も抑えてくる起用。若いカウントから行こうと思ってました」

 同一カード6連戦ならではの一撃で、今季初の逆転勝利に導いた。

 吉田正は、打席に立つまでに神経を研ぎ澄ませる。ネクストバッターズサークルでスプレーは使わない。メジャーで主流の「パインタール」を試合直前にバットへ塗り、勝負に挑む。

「スプレーだとベタベタするので、自分でロジンをつけて調節するんです。(17年まで在籍した)ブレント・モレルに伝授してもらってからですね」

 グリップ部分には塗らず、打席ごとに手でなじませる。白いバットの真ん中部分が茶色に変わっているのは、そのためだ。ネクストバッターズサークルでの集中力アップが、結果にもつながっている。

写真=BBM
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