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マウンド上で生き様を示すオリックス・山田修義/中継ぎ投手の戦い

 

山田修義が今季もチーム最多登板と奮闘している


 貴重な中継ぎ左腕が、ブルペンで準備している。山田修義が今季も奮闘。8月17日現在、チームトップの23試合に登板して2勝2敗7ホールド、防御率は3.98を記録。チームが勝っていても、負けていても、試合終盤には、頼もしくマウンドに上がる背番号57の姿がある。

 2018年には30試合、昨季は40試合に登板したタフネス左腕。西村徳文監督が「山田が(今季も)よく頑張ってくれている」と褒めれば、平井正史投手コーチも「約半分を投げてくれているのかな。開幕してから(救援陣で)一番安定している。その分、登板過多にもなってくるけど、信頼の表れ。しんどいでしょうけど、頑張って踏ん張ってほしい」と期待を寄せている。

 後輩投手で、同じ左腕の齋藤綱記や、左澤優から質問を受けることもしばしばあるという。山田自身が救援投手として心掛けることは「先手を打つ」こと。ストライク先行の投球を意識して、リズム良くボールを投げ込んでいく。

 心優しき左腕でもある。5月上旬には、チームメートで同じ福井・敦賀気比高出身の吉田正尚山崎颯一郎とともに、新型コロナウイルスに対応する医療従事者を支援するため、福井県敦賀市に合計1万枚のサージカルマスクを寄付した。山崎颯に対しては助言も与えた。自身も14年に左ヒジ手術を受けて15年に育成契約を経験。山崎颯も昨年に右ヒジ手術を行い、リハビリ生活が長引くことから、今季は育成契約になったことで、自身の経験も丁ねいに伝えた。

 高校の先輩にあたる内海哲也二世とも呼ばれた男は10年ドラフト3位で入団。だが、18年に才能が開花するまで、二軍で経験を積んできた。

 あきらめなければ、いつか花は開く──。

 そんな自身の生き様を、マウンド上でチーム全体に示していく。

写真=BBM
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