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中日・石川昂弥内野手 将来は中日から日本の四番へ!/ルーキー中間報告

 


 およそ20日間ほどの一軍生活。短い期間だったが、3球団が1位で競合した潜在能力の高さを示すには十分だった。石川昂弥内野手は間違いなく、竜党に希望を抱かせた。

 高橋が左太もも裏を痛めたため、7月12日に一軍昇格。七番・三塁で同日の広島戦(ナゴヤドーム)にスタメン出場すると第1打席、いきなり左翼線へプロ初安打となる二塁打を放った。ド肝を抜いた黄金ルーキー。そもそも高卒1年目ながら、開幕から1カ月足らずで一軍昇格するのも異例。そして快音を響かせたのだから、なお驚きだった。

 その後は21打席無安打とプロの厳しさも味わった。ただ、「一軍のすごい投手と対戦できたことは良かったです」と、すべてが貴重な経験となった。14試合で36打数8安打の打率2割2分2厘、1打点。高橋が復帰すると、7月31日には二軍に戻ることになった。これも将来の四番として、実戦経験を積み、成長を促すための計らいであった。

 波留二軍打撃コーチは「まだプロの体になっていない。まずは体を作ること。そしてローボールを打つのは天才的にうまい。あとは高めの球をどうしていくか」と言う。ただ、短所の克服よりも、あくまで飛ばせるという長所を伸ばすことを考える。それも「将来的には日本の四番を打たないといけないバッターだから」との思いがあるからだ。

 開幕前はオープンスタンスにした。ただ、「最初は良かったんですけど、なんかあんまり良くないと思ったんでやめました!」と一軍昇格前には通常の構えに戻した。相棒となるバットも、いろいろ試し続けている。まだまだ試行錯誤の日々。それも中日の、そしてJAPANの四番になるためのステップである。

写真=BBM
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