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楽天・小深田大翔 徐々に高まるドラ1の存在感/ルーキー中間報告

 

1年目から奮闘中


 まさにしぶといバッティングだった。8月18日の日本ハム戦(札幌ドーム)。7点を追う7回二死だった。小深田大翔は、相手先発・上沢にたった2球で追い込まれた。だがドラフト1位ルーキーは動じなかった。2球粘ってフルカウントからの8球目。144キロのフォークをコンパクトに振り抜くと、打球は中前で弾んだ。

 初回先頭では絶妙なセーフティーバントで内野安打。9回の第5打席では中前打を放ち、これでプロ入り後3度目の猛打賞。50メートル走5秒9の俊足は状況に応じて小技も絡め、安打を量産している。

 俊足巧打の内野手も、序盤戦は代走や守備固めでの出場だった。足と守備は十分に一軍レベルだが、打撃で結果を残せず。7月4日のロッテ戦(楽天生命パーク)でプロ初スタメンを果たすも、すぐにレギュラー定着とはならなかった。

 ただ、金森打撃コーチの指導もあって、徐々にプロの球にも対応し始めた。「練習からバットを内から出すという意識」を強く持ち続けた結果、ミート力が向上。特に変化球への対応力が上がった。

 7月23日のオリックス戦(楽天生命パーク)で「九番・二塁」で先発すると、続くロッテ戦(楽天生命パーク)から、8月16日の西武戦(メットライフ)まで3カード全18試合に先発出場。一時は1割台まで低迷していた打率も、8月18日の試合終了時点で打率.273まで上がった。

 同30日終了時点で、チームトップの10盗塁。「三木監督に盗塁の技術を教えていただいた」。指揮官からの走塁指導も、確かな財産としている。ドラ1の斬り込み隊長が、日増しに存在感を高めている。

写真=BBM
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