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DeNA・蝦名達夫 指揮官も評価する力強い打撃/ルーキー中間報告

 

持ち前の打力でアピールして、一軍再昇格を引き寄せたい


 チームに新風を巻き込むことができるか。DeNAのドラフト6位ルーキー蝦名達夫は、新人野手ではただ1人、開幕一軍入りをつかんだ。デビューは5戦目。6月24日、中日戦(横浜)の8回二死から代打で登場し、サウスポー・福敬登の初球を打ち上げて二飛に倒れた。わずか1球で出番を終えたが「積極的にいけたことを次に生かしたい」とすがすがしく振り返った。

 開幕直前の練習試合で6戦無安打ながらもメンバーに含めたラミレス監督も「心意気はよかった。もう少し見てみたい」と姿勢を評価した。しかし、翌日に二軍降格となる。外野手はベテランの梶谷隆幸が復活して定位置の1席に居座り、ベンチメンバーにも代打に強い乙坂智、守備に優れる桑原将志と役割が確立。蝦名が今後一軍の牙城に割って入るには、希少な右打者として水準以上の打力をアピールする必要がある。

 イースタン・リーグで8月27日までの成績は18試合に出て打率.258、1本塁打、8打点、2盗塁。青森大で首位打者に輝いたヒットメーカーの本領発揮とはいかないが、順調に打席数を重ねており、クリーンアップでの起用もある。首脳陣や球団フロントの高い期待がうかがえ、調子が上向けば早期の一軍昇格もありそうだ。

 2月のキャンプではスイング軌道や速度の測定機器「ブラストモーション」で高い値をたたき出し、指揮官から「非常に高いポテンシャルを持っている」と絶賛された。守備練習中に左手薬指を骨折してわずかキャンプ2日目で離脱となったが、その日も居残りで打撃練習までこなしていたど根性の持ち主。チームの戦力になる日も遠くないはずだ。
写真=BBM
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