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ソフトバンク・柳町 達 一軍再昇格に向けてコツコツと/ドラフト下位入団選手の今

 

二軍でしっかりと安打を重ねる柳町


 クレバーなヒットマンが、球界屈指の層の厚さを誇る外野陣に食い込むことを虎視眈々と狙っている。昨秋のドラフトで、支配下選手では最下位となる5位で入団した柳町達だ。現在、ウエスタン・リーグでは規定打席にわずかに届いてないものの、9月22日時点で.291(110打数32安打)をマーク。柳田悠岐中村晃、Y.グラシアル、A.デスパイネ、W.バレンティンなどチームの外野陣には球界屈指の強打者がひしめくが、訪れるはずのチャンスを信じて爪を研ぎ、アピールを続けている。

 慶應義塾高から慶大へと進み、東京六大学リーグでは史上13位の通算113安打をマークし、プロの世界に飛び込んだ。春季キャンプでは同じく外野手でドラフト1位の佐藤直樹らともにA組(一軍)スタート。好アピールで生き残り続け、球団の新人野手では2006年の松田宣浩以来14年ぶりに開幕一軍入りを果たした。

 5月末の紅白戦では左腕のM.ムーアから3ラン、6月5日の阪神との練習試合(甲子園)では途中出場ながら中堅フェンス直撃の2点三塁打をマーク。限られた出番の中でもその打力を発揮したことに、工藤監督も「新人ながら、ここまで結果を残したということで(開幕)メンバーに選んだ。本番に強いタイプなんじゃないかと思う」と、その勝負強さを高評価する。

 ロッテとの開幕3戦目で9回から右翼の守備に就きプロ初出場を果たすと、7月1日の日本ハム戦(札幌ドーム)では途中出場から初打席(二ゴロ)にも立った。故障で出遅れていた主力らの復帰もあり7月4日からは二軍暮らしだが「アピールする立場。結果を求めたい」と、鼻息荒く再昇格をうかがっている。

写真=湯浅芳昭
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