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中日・藤嶋健人投手 納得のいくボールを求めて/ラストスパートに懸ける!

 


 開幕一軍を逃した。7月12日に一軍昇格しても同28日には二軍に舞い戻った。再び声がかかったのは9月8日。守護神に名乗りを挙げ迎えた今季、藤嶋健人投手は想像だにしなかった苦闘を強いられた。

「正直、自分の思ったようにプレーができていません。悔しい思いしか今年はしていないです。ただ、これも成長していくには、絶対に通らないといけない道だと思っています」

 昨年は右手血行障害を乗り越え、32試合に登板し14ホールド、防御率2.48の好成績を残した。オフにはドライブラインのスタッフを米・シアトルから招いて行われた沖縄合宿に参加。球速アップなどさらなる成長を図った。

 だが、オープン戦から投球は安定しなかった。良かったり、悪かったりの繰り返し。今も納得いくボールが投げられているとは言いきれない。それは藤嶋も認める。「もっとストレートに自信を持ちたい。今年は思い切って腕を振れていないと思います。自分の気持ちをコントロールして、自分は今どうやって動いているのか、それを自分で分かるようになればもっと成長できると思います」と口元を引き締める。

 真っすぐは144〜45キロが出るようにはなった。スライダーも球速が130キロを越えるようになり、狙いどおりカットボール気味に進化している。兆しは感じている。ただ、もっと高みを目指すからこそ、思うところはある。

 10月1日現在で14試合の登板に留まっているのが現実。「残りの試合数はとても少ないですが、その中で自分にできることをしっかりやって、どんな形でもチームに貢献したい」。まだ悔しさを晴らす機会は残されている。残り試合、決して無駄にはしない。

写真=BBM
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