週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

西武・森脇亮介 士気を高める投球で“得点を生む”リリーバー/切り札は俺だ!

 

勝ちパターンの中継ぎとして奮闘している森脇


 同点や僅差のリード、逆転した直後の回など「ここは何としても失点0で抑えたい」という重要な場面で、今、必ずと言っていいほどマウンドに登場するのが、森脇亮介だ。

 開幕から序盤はビハインドでの起用が多かったが四球も少なく、相手打者に向かっていける強気な投球に辻発彦監督、投手コーチ陣の評価は着々と上昇。徐々に勝敗を分ける状況での登板が増えていき、その期待に応えることで自身の中でも確かな自信を身につけていった。自信は投球内容や結果にも表れるものだ。余裕すら感じるほどの落ち着きと積極的な攻めの姿勢で「心の弱いところが見え隠れしていた」という指揮官のイメージを払拭すると、後半戦は勝ちパターンの一角に加わり、セットアッパーを任されることもしばしばだ。

 今季は状態の波がほとんどなく、シーズン通して抜群の安定感を披露しているが、中でも9月の充実ぶりは圧巻。8試合8イニングに登板し、被安打3、三振10、無失点で3勝4ホールドを挙げた。また、三者凡退も多く、守備に就いている時間が短いため野手の攻撃にも勢いを与えている。

 その象徴とも言えるのが、9月20日からの1週間で挙げた3勝だ。20日のオリックス戦(京セラドーム)では2対4で迎えた7回裏、先頭に安打を許すが後続を犠打と2三振で断ち、ムードを盛り上げて攻撃にバトンを渡した。25日、26日の楽天戦(メットライフ)では、ともに同点で7回表のマウンドに立ち三者凡退。3試合とも直後の攻撃で得点が入り、勝ち投手に。三振、三者凡退という最高の形で野手の士気を高める「得点を生む投手」と言ってもいいだろう。

 10月19日現在、38試合に登板して5勝1敗10ホールド1セーブ、防御率1.64。少しでもチームの順位を上げるため、これからも投球で攻撃を盛り上げていく。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング