週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

楽天・小郷裕哉 技術を磨き一軍定着へ/来季こそ主力に

 

打で存在感を示し始めた


 2年目の若武者が、自慢のパワーを見せつけた。9月30日のソフトバンク戦(楽天生命パーク)。4点リードで迎えた2回先頭だった。今季初めて先発で起用された小郷裕哉が、相手先発・武田の146キロ直球を鋭く振り抜いた。

 高々と舞い上がった打球は、左中間スタンド前列で弾んだ。昨年9月3日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来となるプロ2号。待ちに待った今季初のアーチは、逆方向への一撃だった。今季初のヒーローインタビューでは「三木監督がスタメンで使ってくださった。何とかファームでやってきたことを出そうと思っていた」と喜びをかみ締めた。

 50メートル5秒8の俊足で、長打力もある。ただ、守備に課題があったこともあって、新人だった昨季は22試合の出場にとどまった。2年目の今季は11月1日の時点で53試合に出場し打率.337。課題の一つだったミート力も向上してきた。

 ファンの間では「縁起のいい選手」としても知られている。小郷が再昇格した試合で、チームは連敗を4でストップ。実は前回、小郷が一軍に再昇格した8月27日のロッテ戦(楽天生命パーク)でも、チームは15対0で快勝し、連敗を4で止めている。ツイッターなどのSNSでは「また小郷が昇格した日に連敗が止まった」と話題にもなった。

 1年目から同期で同じ外野手の辰己が、主力として活躍。「自分も負けないように頑張りたい」と刺激にしてきた。今季の目標に掲げた「一軍定着」は達成したとは言い難い。「まだまだできる選手だと思っている」と三木監督は断言する。守備、走塁、そして小技。さらに技術に磨きをかけ、来季こそは主力の一員としてチームに貢献する。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング