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広島・大盛穂外野手 攻守走に高い能力。定位置争い参入へ/来季こそ主力に

 

大盛 穂


 2021年シーズンは開幕スタメン争いに名を連ねるだろう。育成出身、入団2年目の大盛穂は今季、高い能力を全国に知らしめた。10月27日現在で、21試合で先発出場。主に一番打者で起用され、攻守走でチームに勢いをもたらした。同日時点で打率.279、2本塁打、11打点、5盗塁と一軍戦力に欠かせない存在となっている。

 静岡産大から育成ドラフト1位で19年に入団。ファームでの奮闘ぶりが認められ、昨オフに支配下契約を結んだ。今季は7月24日に一軍に初昇格を果たし同月26日のDeNA戦(横浜)では二塁への内野安打でプロ初ヒットを記録。10月3日、ヤクルト戦(神宮)ではプロ初本塁打を放ち、パワーもみせつけた。50メートル6秒0の快足を持ち味に、走塁はもちろん、守備範囲の広さ、守備の技術でも秀でた能力を兼ね備えている。

 外野のライバルは多い。主力の鈴木誠、西川、長野が君臨する中、持ち味を生かしてアピールを続けている。同じ外野手で、10月6日に一軍に昇格したドラフト2位ルーキーの宇草がスタメン出場する機会が増え、その分、大盛の先発は減った。宇草に加え、来季の開幕スタメン争いにはピレラや野間も入ってくるだろう。

 宇草の一軍昇格、西川がコンディション不良から復帰したこともあり、10月に入ってから代打での出場が増えた。10月6日の阪神戦(マツダ広島)では代打でプロ2号となる右中間への一発を放った。その後しばらくは鳴りをひそめていたが、宇草が死球の影響で登録抹消となると再びチャンス到来。10月27日のヤクルト戦(マツダ広島)では決勝点ともなる先制三塁打を放った。今季、一軍で得た経験をどう来季へとつなげていけるか。残り数試合で再び勢いを増し、3年目のシーズンへ弾みをつけたいところだ。
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