今季念願の一軍デビューを果たした小幡。一軍のカベを感じながら場数を踏むたびに成長を見せている
プロ入り当時の
小幡竜平が披露した理想像は「三拍子そろった1番・ショート」だった。高卒2年目の今季はそのスタート地点に立ったといえる。
2019年のドラフト2位で延岡学園高から
阪神入り。根尾、藤原、小園らと同世代の小幡は「絶対負けたくないです」と強気に言い放っていた。
8月21日に一軍初昇格。「来たかって感じ、しっかりと準備をしたい」。待ってましたの念願の一軍の舞台では攻守ともに将来性を感じさせた。
チーム内での新型コロナウイルス感染によりレギュラー二遊間の糸原、木浪の離脱によって出番が回ってきた小幡は「思い切ったプレー、がむしゃらさをみてほしい」と二遊間の守備位置についてプレーを続けた。
8月27日の
中日戦(甲子園)では柳のシンカーを中前にプロ初安打。10月7日
広島戦(マツダ広島)では、シーズン35試合目で20安打を放った。
高卒2年目以内での20安打以上は75年の
掛布雅之(2年目)以来のことで、将来的に一、二番番タイプにはまりそうなしぶといプレースタイルを見せつけた。
10月13日の中日戦(ナゴヤドーム)で「二番起用」した矢野監督も「まだまだ伸びしろがある。どの打順でも勉強になるはず」と起用パターンを変えてきた。
現状では、場数を踏むごとに守備のミスも見受けられるようになった。残りシーズンに三拍子そろった主力に近づくためのさらなる成長をみせたい。