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強肩強打でチームをけん引したロッテ・マーティン/助っ人通信簿

 

チームトップの25本塁打と強打で打線をけん引したロッテマーティン


 自慢の強肩強打でチームをけん引してきただけに、無念の故障離脱となった。10月21日の西武戦(メットライフ)の7回。遊ゴロ併殺打に倒れ、一塁ベースを駆け抜けた際、マーティンが左足首を捻挫した。全力プレーの代償とはいえ、清田育宏におんぶされてベンチに退く姿は何とも痛々しかった。

 昨季の最終戦となった9月24日の西武戦(ZOZOマリン)。4対12と大敗して西武に優勝を見せつけられ、クライマックスシリーズ(CS)進出を逃すシーズン4位が決まった。空振り三振に倒れて最後の打者となったマーティンは、ベンチで立ち上がることすらできないほど、悔しさをあらわにした。

 来日2年目の今季は、プレー以外の面でも存在の大きさを示してきた。21歳で四番を打つ安田尚憲には、通訳を交えて気付いたことをアドバイス。日ごろから「僕らはファミリーだから」と言うように、常にチームのことを最優先に考える選手だ。

 来日前年の2018年8月。細菌感染症にかかり、一時は深刻な状態に陥った。「死んでしまうんじゃないかと思った」と当時を振り返った上で「そのときから第2の人生が始まったと思って、どんなときも楽しんでいこうと決めた」と語る。つらい体験を乗り越えたからこそ、野球ができる喜びを心の底から感じ、それがにじみ出ているのだ。

 世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、家族とは離れ離れの生活が続く中で、今季25本塁打、65打点と結果を残し続けてきた。「長い間、家族と会えないのは寂しい。でも、自分は野球に集中するしかない」と言い切る。

 11月4日に治療のため一時帰国も、翌5日に来季以降の契約合意が発表された。チームはCS進出をかけた熾烈な2位争いが続く。マーティンのCS出場は微妙な状況だが、来季も強肩強打でチームもけん引していく。

写真=BBM
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