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広島・ジョンソン投手 まさかのゼロ勝か。チームが沈む一因に/助っ人通信簿

 

ジョンソン


 助っ人左腕にとっても、チームにとっても、予期せぬ2020年シーズンとなった。来日6年目のジョンソンは今季、10試合に先発し、まさかの開幕7連敗。5年間で57勝を挙げ、リーグ3連覇に大きく貢献した左腕は、来日初めて未勝利でシーズンを終える見込みだ。背番号42の大スランプが、チームが下位に沈んだ一因となったと言っても過言ではない。

 今季、マウンド上にチームの勝ち頭の姿はなかった。来日1年目の15年には14勝7敗、防御率1.85で最優秀防御率を獲得。自身最多の15勝を挙げ、25年ぶりのリーグ優勝した16年は海外出身選手としては史上2人目の沢村賞を受賞。昨季は大瀬良と並びチームトップタイの11勝を挙げ、今季も左腕のエースとしてチームを引っ張っていくことが想定されていた。ところが……。

 3敗目を喫した直後の7月16日に一度、出場選手登録を抹消された。二軍で2週間の再調整を経て、7月30日に再昇格。同日中日戦(マツダ広島)では6回2失点の粘投で復調を予感させた。だがその後も黒星を重ね、心機一転で、會澤に代わり、長年バッテリーを組んできた石原慶と8月20日DeNA戦(マツダ広島)から2試合でコンビを復活。しかし1勝は遠かった。佐々岡監督は「今のボールではね。このまま投げさせても本人のプラスにならない」と、9月4日に一軍登録を抹消した。

 まだ復調のきっかけはつかめないままだ。二軍再降格後、7試合に先発し、勝ち星も1勝にとどまる。来季37歳。まだまだ復活の余地はある。今季不振の原因をいち早く追求し、来オフをどう過ごしていくか。来季のチームのV奪回にはジョンソンの復活が必要不可欠だ。

写真=BBM
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