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巨人・A.サンチェス投手 “変わり身”でエースに次ぐ存在に/助っ人通信簿

 

エース・菅野智之に次ぐ8勝を挙げている巨人のA.サンチェス


 登板を重ねるたびに状態を上げている。来日1年目の助っ人、A.サンチェスは10月22日のヤクルト戦(神宮)で自身4連勝をマークした。この時点でチーム2位の戸郷翔佂に並ぶ8勝目を手にした。

「とてもハッピー。やるべきことに集中した」と語った右腕だが、カットボールやチェンジアップで凡打の山を築き、6回2/3を無失点。その後の2登板では勝ち星には恵まれなかったが、6回2失点、5回2失点。2連覇の先に待つ日本シリーズへ、スタンバイOKだ。

 ドミニカ共和国出身の最速156キロ右腕は2017年にパイレーツでメジャーデビュー。19年には韓国/SKで17勝を挙げた。破格の年俸3億4000万円(金額は推定)の2年契約で今季より巨人入り。先発の軸として大きな期待を背負った。

 しかし、オープン戦は防御率10.57、開幕前の練習試合も2試合、7回2/3を投げて10失点と結果を出せなかった。それでも原辰徳監督は「最初はスターターとして役割は渡そうと。期待は大きい投手ですから。変わり身に期待だな」と開幕先発ローテーションを託した。

 周囲の心配をよそに、フタを開けてみれば開幕から2戦2勝。新助っ人が初登板から2戦2勝を記録するのは球団史上4人目の快挙だった。7月末に右肩違和感で離脱したが、復帰登板の9月2日のDeNA戦(東京ドーム)で6回1安打1失点と好投し、4勝目。「これから貢献できるように頑張りたい。下(二軍)にいるときからもみんなのことを考えてきた」と殊勝なコメントを残し、言葉どおりにその後も好投を続け、白星を積み重ねている。日本シリーズではサンチェスにはエース・菅野智之に次ぐ先発の柱として期待がかけられている。

写真=BBM
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