海を越えて、居場所を見つけた。ヒギンスが救援陣の“軸”として奮闘。来日1年目の今季は41試合登板で3勝3敗19H、防御率2.40の好成績。マウンドに上がる度に経験値を積み、自らのパワーに変えた。
「初めての日本のシーズンはコロナ禍で通常と違うシーズンだったと思いますが、自分が想像していたよりも素晴らしいものでした。妻も含め、周囲のサポートでとても心地よく過ごすことができ、また球場内、球場外において日本の文化を楽しむことができました。あれほどのファンの皆さまの声援も初めての経験でとても力になりました。また、来年お会いできることを楽しみにしています」
シーズン最終戦だった11月7日に羽田発の航空便で米国に帰国した。
「間違いなく(妻が)力になっています。今年は新型コロナウイルスの影響で自粛期間が長かった。家にいる時間も長く、家の中でもすごくサポートをしてくれて、心の支えになっています」
愛する妻に感謝も伝えた。昨年末に婚約し、今年3月に結婚。「公開してもらって大丈夫です。レーガンです。23歳」。守るモノができた1年は、頑張る理由があった。
外国人枠の兼ね合いもあり、開幕は二軍で迎えたが、7月11日の
日本ハム戦(京セラドーム)で好救援し、来日初勝利をマーク。無数のフラッシュライトを浴びるのは生まれて初めてだった。ウイニングボールを手にお立ち台に上がると「たくさんの人の前でヒーローインタビューを受けるのは人生で初めて」と照れた。「日本でやっていけるという自信はついてきた」。
常時150キロをマークする直球に加えて、ブレーキの効いたチェンジアップ、ドロンと落ちるカーブを駆使する助っ人右腕。来季も金髪助っ人が、ワイルドに攻めていく。
写真=BBM