途中からストッパーに転向しながらセーブ王に輝いたスアレス。150キロ後半の真っすぐで打者を圧倒した
阪神1年目から結果を残したロベルト・スアレスの来シーズンは不透明な情勢だ。今季120試合制の中で、51試合に登板し25セーブ(3勝1敗)でセーブ王のタイトルを獲得した働きは実に頼もしかった。
「100パーセントのストレートを投げられるように準備したい」と臨んだ新天地・阪神。開幕当初は「8回」を任され好投を続けていたが、チーム事情によってストッパーに固定される。
当初の構想では抑え役は
藤川球児だった。しかし、開幕から不調で7月12日には右肩コンディション不良で一軍登録抹消。スアレスがそのポジションをとって代わることになったのだ。
国内他球団を経ての阪神入りは
スタンリッジ、メンドーサ、
ガルシアに次ぐ4人目。日本野球を知った助っ人だけに違和感はまったくなかった。
10月11日の
DeNA戦(甲子園)では球団最速タイの球速161キロを計測する。しかもリーグトップの20セーブをマークするなど実力を証明した。
「そんなに球速は意識していないが、いい投球をしてチームの勝利につなげたいという気持ちは強いと思う」
ソフトバンク時代の2017年には右ヒジ手術(トミー・ジョン手術)を受け、復活を遂げたのは18年だった。荒れ球はあっても160キロ超のストレートの威力は相手打線を黙らせるには十分だ。
スアレスは「自分のすべき仕事は打者を抑えること」という。阪神2年目シーズンがあるのか。守護神の去就に注目が集まる