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日本ハム・渡邉 諒 自覚芽生えた次代のリーダー/増した責任感

 

若手内野陣を引っ張る中堅の立場になり、来季はさらなる飛躍が期待される


 シーズン終了後の11月中旬、日本ハムの二軍本拠地、千葉・鎌ケ谷に渡邉諒の姿があった。秋季練習に参加した次代のリーダーは、シーズンの疲れをものともせず、バットを振り込み、ノックを受け続けていた。シーズン終盤から感じていた自らへの物足りなさを埋めるべく、必死に追い込んでいた。

 一軍定着は二塁レギュラーが不在のまま進んでいた2018年シーズン後半だった。19年は一気にレギュラーを奪い、今季はシーズンを通して活躍した。打率.283はキャリアハイをマークしたが、得点圏打率は.279。「上位の選手に比べたら得点圏打率もまだ低い。中田さん、(大田)泰示さんが前にいて、チャンスで回ってくる場面が多い中で、前半戦はなかなか思うような結果を出せなかった。そこは悔しいかなと思う」。チームのために、どんな働きができたか。主力として出場を続ける中で、課題の質も変わってきた。

 守備面でもチームの内野陣は若返りが進み始めている。遊撃には平沼翔太が台頭し、今季終盤は二遊間を組むケースが多くなった。中田翔がDHの場合は清宮幸太郎が入り、三塁には野村佑希が起用されるなど、渡邉の立ち位置も若手から中堅へと変わった。「自分が落ち着いてプレーしないと、示しがつかない」と周りを引っ張ることへの自覚も生まれたのが、この1年だった。

 今オフは二塁、三塁、遊撃、中堅を守れる新助っ人、ロニー・ロドリゲスの加入も発表された。メジャーでは通算19本塁打、マイナーでは通算98本塁打を記録した大砲はライバルでもあり、成長を促してくれる存在にもなりそう。来季は、さらなる進化が期待される1年となる。
写真=BBM
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