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楽天・石井一久監督 常勝&骨太チームを目指して/指揮官が見据える2021

 

新指揮官の手腕が試される


 まさに仰天人事だった。4位に終わった楽天は11月中旬、石井一久GMが新監督に就任すると発表した。球団取締役でもあるGMが、監督を兼任するという異例の人事。立花球団社長は「中長期的にチームを強くする、短期的にもチームを強くするという意味で、すべてにおいて彼の力が必要と考えている」と経緯を説明した。

 GM時代から、常勝軍団を作ることを目標に掲げていた石井新監督。指揮官になっても、その思いは変わらない。「GMに就任したときから、僕の使命はこのチームを常勝チームにすることと、骨太のチームにすることが大事だと肝に銘じてやってきた。スタンスは変わらずやっていきたい」と所信を表明した。

 もちろん、GM時代の反省も生かす。2020年は継投に失敗し、落としたゲームもあった。目指す野球を問われると「後ろの投手から構築していくのがセオリー。僕の力不足でできず、チームの逆転負けなどが起きた。(投手陣の)整備にもう一度時間をかけて臨みたい」。ドラフトでは、1位で早大・早川ら即戦力の投手を獲得。期待の新戦力も含め、投手陣の整備から着手する構えだ。

 投手王国を形成するためにも、エースの復活は欠かせない。2020年シーズン5勝7敗に終わった則本昂については「常に最多勝を取るような高いレベルで自信を持ってほしい。気持ちを揺さぶられることなく投球してほしい」と精神面での奮起を促した。

 目指すのは、13年以来となる日本一だ。「あの景色をもう一度、というのがなかったら、この職に就いていない。もう一度、二度、三度と見せてあげたい気持ちでやる」と言葉に決意を込めた。GMとして、監督として、全力を尽くして頂点に立つ。

写真=楽天野球団提供
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