外国人選手も実績十分の選手を獲得し、スアレスも残留と補強面は整った。16年ぶりVへ向け矢野監督はチームの士気を上げていく
16年ぶりの優勝を狙う指揮官は巻き返しの2021年に向けて2つの課題を明確にした。
矢野燿大監督が強調したのは85失策で12球団ワーストだった守備力の改善だ。
もう一つは「打倒・
巨人」。唯一負け越した優勝チームには7.5ゲーム差をつけられた。監督はここでもフィールディングでの「球際」の差を上げた。
チームから福留、能見、藤川らベテランが退団、その前年は鳥谷も
阪神を去った。世代交代によって新しいチーム作りをスタートさせる。
在阪テレビ局に出演した際には「遠くに飛ばすのは魅力」とドラフト1位・
佐藤輝明の「六番・右翼」構想を披露。ひしめく新旧外野陣に「競争」を求めた。
「まずは競争ですが、近い将来、大山と本塁打王争いができる素材、日本代表になる素材だと思ってます」
また「うちはまだ発展途上」と外国人次第であることも示した。抑えのスアレスが残留したことは大きい。
ロッテを自由契約になったチェン獲得で投手陣の数はそろっている。
さらに得点力アップを狙って韓国リーグで本塁打、打点の2冠に輝いた外野手
メル・ロハス・ジュニアも獲得するなど外国人の大型補強に成功した。
来シーズンも外国人枠「4」から「5」の特例が維持される。20年に活躍した
サンズ、マルテも残留で、投打に助っ人パワーで圧倒する青写真を描く。
21年のスローガンは「挑・超・頂」とした矢野監督。契約最終3年目シーズンを迎えても「常に挑戦」と言い続ける。戦力を整えた矢野阪神が優勝争いに加わるのは間違いなさそうだ。