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DeNA・三浦大輔監督 転換期を迎える新シーズンでV狙う/指揮官が見据える2021

 

「ハマの番長」の手綱さばきに注目だ


 決意の表れだった。ラミレス監督からバトンを受け取り、三浦大輔新監督はまず代名詞を返上した。選手時代、二軍監督を務めた2020年まで着用した背番号「18」を「81」に変更。球団が準永久欠番としてきたナンバーに触れ「18番はマウンドで投げるからこそ輝く。つけたい、と言う選手が出てきてほしい」とメッセージを送った。就任発表は11月17日。「喜びとともに責任を重く受け止めて、しっかり前を向いてやっていきたい」と所信表明した。

 DeNAにとって待望だった生え抜きのスター選手。16年に現役を引退後、昨年から投手コーチとして現場復帰を果たしていた。20年は2年ぶりのBクラスとなる4位。「得点力を上げること。いかに本塁を踏むか」と巻き返しのカギについて即答した。チーム打率.266、135本塁打がセ・リーグトップだった一方で、495得点は同3位。イースタン・リーグでは機動力野球を展開してきただけに「一番確率のいい方法を探っていきたい。あまり決めつけずに、柔軟な姿勢でやっていきたい」と小技を合わせた新たな攻撃パターンが期待できそうだ。

 主将には佐野恵太を2年連続で指名した。エース格の今永昇太が左肩手術によって開幕に間に合うかは微妙。2年目の大貫晋一が10勝と孤軍奮闘した先発陣の整備に加え、守護神・山崎康晃を復活へ導くのも大きな仕事だ。石川雄洋やロペスらがチームを去り、投打の軸だった井納と梶谷はともにFAで巨人移籍。転換期を迎える新シーズンへ「目指すのは優勝だけ。力を合わせれば、すごく大きな強い組織になっていける」と断言した。仁志敏久二軍監督ら首脳陣と共有するキーワードは「結束」。1998年以来となる頂点へ、ハマの番長が腕まくりした。

写真=©YDB
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