昨年12月の入団会見で晴れ晴れとした表情を浮かべた。「戦力外になってまたこうしてユニホームを着させてもらえる。本当に感謝のひと言でうれしい」。4月で44歳。球界最年長プレーヤーとして2021年もグラウンドに立つことになった。
球団からは代打の切り札としての働きを期待されるが、「プレーヤーである以上、最初から最後までグラウンドの中に立っていたいというのは、そうだと思う。できることを目いっぱいやれたら」とキッパリ。
最初から代打一本に絞るつもりは毛頭ない。とはいえ「ここ一番での1本ということはすごく強く言われましたし、そういうところが今回、契約してもらった大きな要因だと思うので、そういうところは自分でもしっかりと考えてやっていけたら」と気合十分だ。
昨季
阪神では43試合で安打はわずか12、打率.154。コロナ禍で調整の難しいシーズンだったことに違いない。「いろんな要因があると思う。自分の力がないのもひとつ。もっと練習してうまくならないといけない。自分でしっかり考えて消化していきたい」。
12月もランニング中心のメニューで体づくりを進めてきた。40歳を超えても現役を続けられている秘訣について「よく食べて寝ることですかね。僕は足が動いて走れている状態がつくれていれば何とかなるという、昔からの考えです。そこを何とかできたらなと思っています」と語った。
根尾昂や
石川昂弥ら若手への波及効果も計り知れない。「若い選手が野球を続けていく中で僕が経験したことでプラスになるようなことが少しでもあれば伝えていけたら」。日米通算2407安打のバットマンが14年ぶりの古巣で存在感をみせる。
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