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ソフトバンク・柳田悠岐 背番号9の先輩に1本でも近づけるように/節目の記録を見据えて

 

5年ぶり2度目のMVPに輝いた柳田。来季は通算200号を通過点に、シーズン40本超えにも期待したい


 コロナ禍の1年は圧倒的な“ラストスパート”で4年連続日本一に輝いた。レギュラーシーズン終盤に独走態勢を築くと、難なくクライマックスシリーズを乗り切り、日本シリーズではいとも簡単に巨人を退けた。最多安打のタイトルに輝くなど柳田悠岐は打の中心にいた。それでも満足はしていない。

「いい年だったけど、本塁打が止まった時期もあった。もっともっと本塁打を打ち、ファンの皆さんに喜んでもらえるように」。例年と異なる形で開かれた12月5日のファンフェスティバルで誓った。今年の29本を加え、通算186本塁打。区切りの200号がくっきりと見えてきた。通算150号達成は2018年10月5日のオリックス戦(京セラドーム)。19年はケガによる長期離脱で7本に終わったが、20年は元気いっぱいに暴れ回った。

 柳田にとって頼もしい“兄貴分”がチームに加わる。背番号9を受け継いだ小久保裕紀氏がヘッドコーチに就任した。「やっぱり背筋が伸びますね」と表情も引き締まる。入団時、現役だった小久保コーチの背中を思い返す。「練習や試合に取り組む姿勢を見て、これがプロなんだなと感じた」。背番号9の先輩に恥ずかしい姿を見せられるわけがない。

 就任会見で小久保コーチは「僕のレベルよりはるか上までいってしまった。(柳田にとって)ちょっと怖い存在でいてあげようかな」と笑みを浮かべた。小久保コーチは現役通算413本塁打で、シーズン最多が01年の44本。柳田は18年の36本。柳田にとっても高い壁として立ちはだかる。「全然超えられる数字を残していない。1本でも近づけるように、そういう思いでやっていきたい」。21年2月の宮崎春季キャンプでは先輩からたくさんの教えを請う。

写真=BBM
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