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DeNA・山崎康晃 完全復活に向け、迷いを断ち切り前進/今年こそフル回転!

 

キャンプは二軍スタート。ファームでしっかりと状態を上げていきたい


 もがき苦しんだのはもう、過去のことだ。迷いはない。山崎康晃がはっきりと意思表示をした。「今年にかける思いは強い。2021年は勝負の年。まずは信頼を勝ち取れるようにしたい」。神奈川・厚木市内で自主トレを公開した1月7日。元日から始動したのはプロ入り後初めてで「結果を出さないといけない」と目の色を変えた。DeNAだけでなく、日本を代表するクローザーとして実績を積み上げてきた男の逆襲。「何としても優勝するために。チームを引っ張っていけるように頑張っていきたい」と表情を引き締めた。

「絶対的な守護神として、1年間投げ続けたい。空気を変えられて、相手に威圧感を与えられるようになるのが一番」。昨年はコロナ禍による120試合の変則シーズン。3月のオープン戦は5試合で無失点と万全だったが、開幕の延期から歯車が狂っていった。3敗目を喫した7月26日の広島戦(横浜)で5失点。15年のプロ1年目から守ってきた守護神の座を三嶋一輝に明け渡し、故障以外では初めて二軍降格も味わった。中継ぎに配置転換されたままシーズンを終え、40試合で0勝3敗6セーブ、防御率5.68。3年連続セーブ王、史上最年少での通算200セーブにも届かなかった。

 ラミレス前監督からバトンを受けた三浦大輔新監督は、今季の抑えについて「現時点では三嶋が一番近い位置にいる。康晃も苦しんだ分、どう変わるかを見せないといけない。まだ決めてないし、競争になる」と構想を明かしている。代役を任された9年目右腕は18セーブと堂々の仕事ぶりで「油断や隙を見せないようにする」と血気盛んだ。「もう一度、返り咲きたい」と強く意識する「9回」の居場所。前だけを見ている。

写真=榎本郁也
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