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ロッテ・荻野貴司 プロ入りからの悲願成就へ/今年こそフル回転!

 

ロッテ荻野貴司が1年間を完走できるボディーバランスをつくり上げていく


 今年10月で36歳。ベテランの域に達したが、その動きは若手を圧倒する俊敏さと力強さがある。今季でプロ12年目を迎える荻野貴司には、誰もが認める「足」という絶対的な武器がある。

「(昨年は)ケガもあって、打撃の状態が上がらず、チームに迷惑をかけた。盗塁数にこだわりはないが、塁に出たら走っていきたい」

 一昨年は自身初となる規定打席に到達し、リーグ3位となる打率.315、28盗塁をマークした。ところが、昨季はわずか53試合出場に終わった。年齢的な衰えではない。ルーキーイヤーから毎年のように故障に見舞われてきたが、昨年も7月22日の西武戦(メットライフ)で盗塁した際に右太腿肉離れを負った。10月には新型コロナウイルスにも感染して離脱を余儀なくされた。

 最終的には打率.291、19盗塁。数字だけ見れば、まずまずの内容だが「リハビリがうまくいかず長引いてしまった」と復帰までに2カ月の時間を要した。離脱するまでは開幕から28試合で打率.333、12盗塁とキャリアハイを狙える状態だっただけに、あまりにももったいなかった。

 昨年の筋力測定で、過去に右ヒザを手術したことから、左足に比べて右足の筋力が劣っていると判明。ならば、左右のバランスを整えればいい。今季から球団と2年契約を結び、目標は入団してから一度も経験していないリーグ優勝だ。年末年始はしっかりと休んだが、目指すべきものに向かって、年明けの5日からは春季キャンプへ向けて始動した。

「まずはしっかり100パーセントで走れる体をつくること。ケアしながら疲労をためないようにしたい」

 チームのためにも、ベテランは1年間を完走できるボディーバランスをつくり上げる。

写真=BBM
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