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楽天・銀次 悔しさを晴らすシーズンへ/今季こそフル回転!

 

雪辱を期す


 まだ一部では雪が残る宮城県内。ただ銀次の表情には、肌寒さなど感じなかった。1月中旬、同県内での合同自主トレ後にオンラインで取材に応じると、はっきりとした口調で規定打席到達と打率3割を目標に掲げた。

 昨季は悔いが残るシーズンだった。88試合の出場に終わり打率.236。打率はレギュラーに定着した2012年以降では、自己ワーストだった。得意なはずの夏場でも調子は上がらず先発出場は54試合。得点圏でも打率.171と結果を残せなかった。

 公開した合同自主トレでは、地面から20センチほどの高さに張った紐の上をジャンプしたり、低く腕立て伏せをするように紐をくぐったり。昨年の反省も生かし、体幹を強化するメニューも増やした。「長くプレーするための自主トレをしている。きつくて、追い込んでやっています」と白い息を吐きながら意気込んだ。

 今年は11年の東日本大震災から、節目の10年を迎える。震災直後から、被災地に勇気や感動を与えようとグラウンドでは全力を尽くしてきた。その思いは今も変わらない。「震災から10年だから特別なことをするというのはなく、自分はずっとそういう思いで試合や練習をしてきている。引き続き、自分には何ができるかというのを思いながら行動に移して、これから先もやっていきたい」と決意を語った。

 13年には球団初のリーグ優勝と日本一に貢献し、被災地のファンとも喜びを分かち合った。「東北出身者の一人として試合に出て戦って、かっこいい姿だったり、感動する姿を見せたい」。今季でプロ16年目。昨季の悔しさを晴らし、再び栄冠をつかみ取る。

写真=BBM
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