逆襲を誓うシーズンになる。海田智行投が強い思いで今季に臨む。昨季は開幕直後に左ヒジを痛めた影響で6試合の登板に終わった。
「チームの順位も(最下位で)自分自身の結果も悔しいシーズンでした。年齢的にも、ブルペンを引っ張っていかないといけなかったので、責任を感じています」
昨年12月の大阪・舞洲の球団施設で行われた契約更改交渉では、昨季の年俸4150万円から、減額制限(1億円以下は25パーセント)を超える約47パーセントダウンの2200万円でサインをした(金額は推定)。
2019年は自己最多の55試合に登板していただけに「ずっと前だけを見て、歯を食いしばってやっていくしかないです。1日1日、しっかりと自分のできることをやっていくだけです」と新たな決意を口にした。
今季は復活を目指すシーズンとなるが、焦りはない。18年は一軍登板4試合だったが、翌19年に、セットアッパーとして1勝2敗22ホールド、防御率は1.84をマーク。大幅昇給を勝ち取り、「後輩たちの給料のベースアップにもなったと思う」と笑顔を見せていた。
今年も再び輝いてみせる。現状、チームには左腕リリーバーが手薄な状態が続く。シーズンを通してフル回転する
山田修義に加え、昨季、プロ初勝利を挙げた
齋藤綱記が頭角を現したが、頭数が足りない。選手兼任投手コーチとして
阪神から移籍してきた
能見篤史も今年で42歳とあってシーズンを通しての計算は難しい状態。それだけに海田の存在感は高まるばかりだ。
今年で34歳。「経験を伝える年齢になってきたのかなとも思う。若手選手の助けになることがあれば、なんでもしていきたい」。貴重な左腕リリーバーが、復活の道を進む。
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