チームのために力を尽くす
ロッテからFAで加入した
鈴木大地。移籍2年目となる今季も、選手会長などの役職には就いていない。ただチームを引っ張るという意味では、人一倍強い思いを胸に抱いている。
1月は渡邊佳らと都内などで合同自主トレを行った。練習後には、渡辺佳らの質問に丁寧に答えたという。「こちらから教えるというよりも、聞かれたら自分の経験とか引き出しを出していきたい。アドバイスすることで、自分の勉強にもなるし、言葉に責任を持たなきゃいけなくなる」。他球団の選手からも好かれる鈴木大らしい言葉だ。後輩への助言を惜しまないばかりか、助言することが、自身にとってもプラスの効果があると語った。
その言葉の裏には、今年こそチームとして結果を残したいという思いがある。昨季はキャリアハイとなる打率.295をマークし、初めて三塁手でベストナインとゴールデン・グラブ賞も獲得した。だが、心からは喜べなかった。
「去年はチームとして上に行けず、悔しさが残った。勝ちたいという気持ちをみんなで共有したい。やり返してやろうという気持ちでいます」
目指すのは、2013年以来となるリーグ優勝と日本一。個人ではなくチームとして結果を残すために、力を尽くす構えだ。
今季でプロ10年目を迎える。「ここからが、より一層勝負という思いがすごく強い」とさらなる飛躍を誓った上で「東日本大震災から節目の10年の年に
楽天のユニフォームを着ているのも、勝手ながらすごく運命を感じている」と言葉に力を込めた。自身にとっても球団にとっても節目となるシーズンに、「背番号7」は全力で挑む。
写真=BBM