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DeNA・佐野恵太 「迷ったら行動」今年は後悔を繰り返さない/リーダーの決意

 

キャプテンとして迎えた2度目の春季キャンプ。新背番号「7」を着け、チームをけん引する


 真価の問われるシーズンになりそうだ。2020年のセ・リーグ首位打者に輝いた佐野恵太はプロ5年目を迎える。ハマの番長、三浦新監督が率いる今シーズンも主将を引き続ける務めることが決まり、試合でも四番を任されることが濃厚だ。「僕に求められるものも変わってくると思う。新監督の下でチームが結束して、三浦(三浦大輔)監督を胴上げしたい」と決意を新たにした。

 担う重責は同じでも、置かれた立場は1年前から一変した。昨シーズンの開幕前は、まだレギュラー経験のなかった佐野に主将と四番を任せるラミレス前監督の決断に懐疑的な声が多かった。佐野は重圧を糧に大きく飛躍。タイトルだけでなく、120試合制での打率.328、20本塁打、69打点は、主砲にふさわしい数字だ。今シーズンはそれが期待値のベースとなる。

 昨年末のNPBアワーズでは、ベストナイン選手によるオンライン対談で広島鈴木誠也巨人丸佳浩らが佐野の打撃を称賛。球界を代表する選手たちと肩を並べる立場となった。それだけに今季へ「まずは自分がしっかり活躍しないといけない」と繰り返す。

 描くリーダー像も1年前より明確だ。佐野には昨季の後悔がある。9月初旬、まだ5.5ゲーム差の2位で迎えた巨人3連戦。シーズンを占う勝負所だったが、自然体で臨むことを考え、チームを鼓舞するようなミーティングは行わなかった。結果は3連敗。優勝が事実上消えた。「主将としてアクションを起こさなかったことがすごく後悔。結果が変わったかは分からないが、今季は迷ったら全部を行動に移す」。頼もしさを増した主将が、悲願の優勝へけん引する。

写真=井田新輔
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