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ソフトバンク・栗原陵矢 「2割4分では物足りない」。レギュラーとして自分に求められるところを再確認/レベルアップ宣言

 

レギュラーとして、昨季以上の活躍が期待されている栗原


 今春キャンプでは小久保裕紀ヘッドコーチがA組(一軍)の野手陣に「1日1000スイング」のノルマを課した。栗原陵矢も当然例外なく、キャンプ序盤から振り込んでいる。メイン球場で打撃練習が終われば、息つく間もなく室内練習場へ移動。また2時間近く打ち込む。「やっぱりキャンプなので、1年をしっかり戦える土台づくりは大事。キツいですけど、しっかり振らないと」。玉の汗を拭いながら語った。

 昨季は大ブレークの年になった。本来は捕手だが、持ち前の打力を発揮するため内外野に活路を見いだし、118試合に出場してチーム2位の17本塁打、73打点。巨人との日本シリーズではMVPに輝く大車輪だった。一方、シーズン打率は.243。小久保ヘッドからは「やっぱり2割4分では、レギュラーで出るには物足りない」とキッパリ言われた。それはもちろん、レギュラーとしての活躍を期待されているからこそ。「自分でも(アベレージを)求めていかないといけない」。目標のラインには打率3割という分かりやすいラインを置く。

 昨季も高打率を残せた時期はあった。問題は好不調の波が激しかったことだ。中村晃の下で行った自主トレから一貫したテーマがあった。「悪くなったときにドッと(打率を)落とさないように。そういうときの対処法だったり、そういうことを考えながら練習しています」。その点で、小久保ヘッドも引き出しを増やしてくれる存在に違いない。

 城島健司球団会長付特別アドバイザー、小久保ヘッドと、常勝軍団の礎を築いたレジェンドたちが顔をそろえ、グラウンドの空気にはこれまでとは違った、また新たな色がついた。時に厳しさを伴う独特のムードに、栗原の感性も刺激されている。24歳、まだまだ伸びしろは十分だ。

写真=湯浅芳昭
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