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ヤクルト・内川聖一 気持ちを新たにする“飢えた男”/新天地に懸ける

 

主軸としても、良きお手本としても、内川の存在はチームにプラスになっている


 プロ21年目は、新天地でのスタートとなった。昨季までソフトバンクに所属していた内川聖一は、沖縄・浦添でキャンプイン。球春到来を告げた2月1日の練習後には「野球ができることがありがたいとあらためて思いましたし、今までと違うユニフォームを着るというワクワクした気持ちの部分があったので、楽しかったですね」と笑顔を見せていた。

 レジェンドの加入は、大きな影響を及ぼすだろう。昨季はプロ入り後初めて一軍出場がなかったが、現役最多となる通算2171安打を誇り、セ・パ両リーグで首位打者に輝いた安打製造機。ソフトバンクに所属した10年間で5度のリーグ優勝、7度の日本一を達成しており、常勝軍団の主力として培われた経験は、2年連続最下位からの巻き返しを図るチームにとって貴重だ。

 2月7日には志願してシート打撃に参加。2打席に立って無安打だったが、「短い期間で調子を合わせることが得意なタイプではないので、機会があれば打席に立ちたいと思っていた」とうなずいた。若手に混ざりながら汗を流すベテランの姿に、高津臣吾監督は「それだけ打つことに、勝つことに飢えている、というふうに映りますね。若い選手がどう捉えるか、チームにどういう機能果たすか。(加入は)間違いなくプラスになる」と“内川効果”を実感した。

 新天地でも、向上心は増している。近年は主軸を打つことが多く、本塁打を狙うことが増えていたが、「確実性があるということを売りでやってきた」と打撃をもう一度見直している。高津監督が掲げる「1点へのこだわり」も理解しながら「チームが勝つというところに向かって、100パーセントを出してやりたい」。背番号7をつけ、再出発を図る。

写真=BBM
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