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中日・福留孝介 外野手 チームに有形無形の福留効果!/新天地に懸ける

 


 千両役者だった。春季沖縄キャンプの2月7日、二軍組のオキハム読谷で行われたシート打撃で14年ぶりに中日復帰となった福留が魅せた。

 佐藤の初球の直球をジャストミート。左中間を割った。一走・石橋が楽々生還して打点付き。本塁への送球間に三塁を陥れ、実戦仕様の体のキレの良さもいきなり披露した。

「とりあえずバットに当たってくれたので、良しとします。真っ直ぐのタイミングでしっかり振れるかだけ考えて打席に立った。まずちゃんとバットを振ることを考えました」

 43歳のシート初登場。ここで、ファーストストライクをとらえた。「初球を振るということはそれだけ準備がしっかりできているということ。自分の準備ができないと、相手との勝負にならない」。

 何歳になろうとも変わらない、結果を出すための真理。投手のフォームをチェックし、狙ったボールをしっかりとらえる。いずれ来るゲームへ一段階上がった。

 与田監督は二軍振り分けについて「あれだけ経験豊富な選手。一番良いパフォーマンスができる準備を任せたいと思っています」と語った。球界最年長で日米通算2407安打のバットマン。

 一軍組のアグレスタジアム北谷は若手による競争の主戦場。オキハム読谷で、2年連続最多安打の大島や、昨季最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した祖父江と汗を流す。

 チームメートに知識、財産を惜しげもなく注ぐ。ドラフト3位ルーキー土田には、グラウンド脇で速成の打撃レッスンを行った。祖父江が投げるブルペンでは打席に立った。「打者目線のスライダーの軌道の話をしていただきました」。有形無形の効果が出ている。

 2月22日に行われたDeNAとの二軍練習試合では「五番・DH」で先発出場。2打数2安打2打点をマーク。この調子で行けば球界最年長選手の開幕スタメンも決して夢ではない。

写真=BBM
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