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広島・大道温貴投手 鬼の形相で次々奪う三振。ルーキーながら抑え候補の一人に/春の一番星を探して

 


 ドラフト3位の大道温貴が、春季キャンプで投げる度に評価を高めている。ルーキーながらキャンプ初日から2日連続でブルペン入りし、猛アピール。初めて打者を相手に投げた2月4日のフリー打撃では正隨と対戦し、直球のみ26球を投げ、バットをへし折るなど、安打性3本に抑えた。右腕は「調整とかしている立場ではないので、アピールが必要だと思っている」と鼻息は荒い。

 8日のシート打撃では主力相手に本領を発揮した。「アピールする場なので、腕を振っていかないと話にならない」。鈴木誠、新外国人のクロンらを相手にしても動じず、打者5人に対して1安打2三振の好結果。実戦デビューした12日の紅白戦では1イニングを投げ、直球のみわずか5球で3者凡退に片付けた。

 対外試合でも圧巻の投球を見せつけている。対外試合デビューとなった17日の巨人戦(セルラー那覇)では1イニングを投げ、昨季ベストナインの大城から空振り三振を奪うなど無安打無失点。21日の阪神戦(宜野座)では最速149キロの直球を武器に3者連続で三振を奪った。

 鬼の形相、躍動感あふれるフォームで打者に投げ込むのが持ち味。3三振を見届けた佐々岡監督は「実戦、ブルペンを含めて向かっていく姿勢というのはどんどん評価が上がってきている。直球にしろ変化球にしろ、空振りが取れる。マウンドでの姿勢がすごく良い。強気な面を出している。評価が上がってきている」と褒めちぎった。27日の巨人戦(セルラー那覇)では締めくくりに投げて1回を3者凡退。佐々岡監督も「(抑えの)候補であることは確か」と、さらにボルテージを上げた。

 大道本人はいたって冷静だ。「練習試合で結果を出してもあんまり意味がないと思っている。公式戦の準備段階だと思って、満足しないようにしたい」。開幕一軍入りへ向け、猛アピールを続けていく。

写真=BBM
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