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中日・岡林勇希外野手 レジェンドも認める打撃センス/春の一番星を探して

 


 ボロボロになった両手がすべてを物語っている。「ひどいことになっています」。いくつものマメがつぶれ、皮膚がめくれている。2年目の岡林勇希がレジェンドの指導を仰ぎ、キャンプでバットを振りまくっている。

 その成果も徐々に出つつある。対外試合初戦となった2月13日のDeNA戦(アグレスタジアム北谷)。「二番・中堅」で出場すると、1回に中前打を放ち、さらに8回無死一塁から再び中前にはじきかえしアピールに成功。岡林は「振り負けることなく打てました。厳しいボールをファウルにできたし、ストライクボールの見極めもできてよかった」と手応えを口にした。

 このキャンプでは立浪和義臨時コーチから「強化指定」を受けた。技術的にはインパクトで右の腰が浮き上がらないようアドバイスをもらった。水平に腰を回せるようにするには数をこなすしかない。

 恒例の早出特打でまずは300球を打ち込むことから1日がスタート。立浪臨時コーチも「ミートがうまい」と素材を評価しつつも「まだまだ下半身が弱い。へばっていても、結果が出なくても下を使ってもらいたい」と付きっきりで指導にあたっていた。

 三重・菰野高からドラフト5位で2020年に入団。高校時代は最速153キロ右腕としても注目を集めたが、球団から打撃センスを買われて野手に転向。同期の石川昂とともに次世代の主力として大きな期待がかけられている。

「立浪さんに教わったことを意識してしっかりやっていきたい。下半身のふらつきが出なくなってきた。開幕一軍を目指して打てるところで打って、しっかり守って走ってやっていきたい」と岡林。外野の一角を奪うポテンシャルは十分秘めている。

 3月3日のソフトバンクとのオープン戦(PayPayドーム)では俊足も生かして右中間三塁打。一軍争いへ生き残りをかけて戦っている最中だ。

写真=BBM
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