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中日・根尾昂内野手 外野での開幕スタメンなるか?/レギュラー争いダークホース

 

根尾 昂


 沖縄キャンプ打ち上げとなった2月26日のアグレスタジアム北谷。根尾昂は緊張感の漂う表情を浮かべていた。手応えを感じる充実したキャンプ。これから開幕までの1カ月で京田陽太を追い抜き、レギュラーを勝ち取って見せる――。

 遊撃オンリー宣言で沖縄に乗り込んだ。「ショートにこだわります。8割、9割、本当は10割、ショートをやりたいです」。外野も練習すれば出場機会は増えることぐらい分かっている。ただ、根尾の目標は「ショートでレギュラー」。その1点にこだわって、内野用グラブを磨いた。

 与田監督は遊撃にこだわりを持つ金の卵の意思を尊重。練習試合から希望通りのショートを守らせてきた。そして打ち上げ当日。評価を問われた指揮官は「チーム2番目の打席に立たせた。打率3割超と結果も残した。ノーエラーで守備も安定している。2年間があっての、成長の証し。レギュラーをおびやかす位置にやっときた。すごく期待しています」と語った。実戦7試合で22打数7安打、打率.318の2打点。数字で一軍同行をゲットした。 

 立浪塾の効果もあった。「新しい発見をいただいています」と根尾。食事会場でも同じテーブルに座った。時折、笑顔も交えながらミスタードラゴンズとグラウンド内外の交流をありがたがった。立浪臨時コーチは一足先、2月20日に指導を終えて名古屋へ帰った。「真ん中からインコースのボールが引っ張れるようになったとき、そのときはレギュラーに近いのかなと」と語っている。

 しかし、結論から言えば、ショートのレギュラーは今年も京田陽太になりそうだ。オープン戦に入って根尾が守り続けているのはレフト。京田を脅かす存在には成長してきているものの、まだ追い抜くには至っていないという首脳陣の判断であり、それは誰の目にも明らかだろう。

 オープン戦は3月15日現在で8試合に出場し、23打数3安打の打率.130で8三振。アピールすべきバットが湿り、ショートどころか、レフトのポジションも危うくなってきている。開幕まであと10日。開幕スタメン、開幕一軍、二軍で調整――与田監督は根尾に対してどんな結論を出すのだろうか。

写真=BBM
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