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日本ハム・中田 翔 40本塁打クリアで悲願の初キング狙う/目指せ!初タイトル

 

オープン戦では調子を上げ本塁打を連発。絶対的四番のアーチでチームを勝利に導く


 悲願の初キングへ、中田翔が徐々に仕上がってきた。3月9日、DeNAとのオープン戦(横浜)の初回だった。一死一、二塁の場面で1号3ランを左翼へ放った。「最後はフォークが浮いてきた。よく反応できたと思う」。とらえたのは6球目。5球目まではタイミングの取り方を1球ずつ変えていた。スタンス幅や左足の上げ幅や上げる時間などを変えながら試したが、最後は昨季と同じ「自分のフォーム」で打った。

 昨季は自らの打撃の状態をレベルが違うを略した「レベチ」と表現。自信があった「自分のフォーム」で108打点をマークし、4年ぶり3度目の打点王に輝いた。チームの勝利に直結する打点にこだわるだけに喜びもあったが、わずかに届かなかった2冠にも後ろ髪を引かれた。本塁打はキャリアハイとなる31本も大阪桐蔭高の後輩、楽天浅村栄斗の32本に及ばず、初キングを逃した。

 今季は狙う。「今年も打点にこだわりたいし、やっぱホームランは40本打ちたい気持ちもある」。気合十分でキャンプインしたが、思うような状態とならず、キャンプを打ち上げた3月1日には「ゴミですね」と1年前とは正反対の自虐コメントを残していた。

 それでも本拠地の札幌ドームに戻ってからは早出特打などで調整。「昨年と同じような感覚で打撃練習もできている」とレベチな感覚を取り戻し始めると、横浜で大きなアーチを描いた。開幕へ向けて一気に視界が開けた。「キャンプのときより、ゆったりボールを見られるようになっている。徐々に段階を踏んでね。何の問題もないと思う」。あとはケガなく開幕までのオープン戦で細部を詰めて仕上げていくだけ。40本を目指す今季は初のキングに輝く。
写真=BBM
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